2011年5月16日月曜日

国頭・安波、普天間受け入れ案

過疎化に危機感 国頭・安波普天間受け入れ案
2011年5月15日 12時34分

国頭村安波区(渋井登志代区長)の評議委員らが、高速道路の整備など地域振興策を条件に、米軍普天間飛行場の代替施設を受け入れる可能性があることを、政府に伝えていたことが明らかになった。背景には、普天間問題の打開策を示すことで国から振興策を引き出し、深刻化する人口減少や遊休農地の解消につなげたいとの思いがある。区は24日にも区民総会を開き、意見を集約したい考えだ。ただ、宮城馨村長は移設に反対を表明。県側も知事が「県外移設」の主張を崩しておらず、否定的な見方を示しており、先行きは不透明だ。(北部支社・長浜真吾、福元大輔、浦崎直己)

 安波区の要請は2項目。安波空港の建設と沖縄自動車道の延伸だ。区内の遊休化した農地100ヘクタールを利用して空港を建設するとともに、沖縄自動車道を宜野座インターから東海岸沿いに伸ばし、東村、国頭村安波や安田区を通り、辺土名までの整備を求めた。

 安波区は国頭村の東海岸に位置する85世帯、172人(4月末現在)の集落。人口は40年前の3割程度まで落ち込み、過疎化に歯止めがかからない。

 こうした状況に危機感を抱いた同区は、昨年9月に有志が地域振興に関する勉強会をスタート。道路網拡充などを国に求める必要性を確認する一方、条件として、那覇空港から航空自衛隊基地を受け入れる案が浮上、普天間基地の移設受け入れも条件に加えた。

 要望書は、評議員ら16人の署名と捺印を添えて作成。同区の代表ら4人が4月28日に上京し、内閣官房や外務、防衛の各省幹部に手渡し、一定の感触を得られたという。

 評議員の一人は「働く場や人口を増やして、区を活性化したい。地代などが見込めれば反対する区民はいないだろう」と、区民総会でも同意が得られるとの見通しを示す。

 要望書の作成に関わった関係者は、「空港の建設予定地は私有地や字有地で、同意は取り付けやすい。埋め立ての知事認可も必要なく、計画は進めやすい」と話す。

 要望が国民新党の下地幹郎幹事長を通して、米上院軍事委員会のレビン委員長らにも伝わったとし「米側が興味を示せば日本政府も変わる」との見方を示す。

 しかし、村や県は不快感を示している。宮城村長は「県知事を中心として全県あげて普天間基地の県外移設に取り組んでいる。こういった話が出ること自体が理解できない」と批判。県幹部は「問題外だ。知事も全く相手にしていない」と一蹴した。

下地氏「滑走路は最大3000メートル」 大半が遊休農地

 国民新党の下地幹郎幹事長は14日、那覇市内のホテルで時局講演会を開き、米軍普天間飛行場の移設をめぐり、国頭村安波区の住民の一部から代替施設の受け入れを提案されていたと明らかにした。下地氏は候補地について「米軍北部訓練場の返還後に土地改良区域として整備されたが、約70%が遊休農地となっている」と基地外の民有地であることを説明。講演会終了後、記者団に「2500~3000メートルの滑走路が建設可能と聞いている」と述べた。

 下地氏によると、候補地の約90%は私有地か字有地。「地主の了解を得て国が契約できる。周囲に民家は4軒しかなく、滑走路を造っても(飛行ルートの)下に住居はない」と説明した。

 24日に開かれる安波区の区民総会の結果を注視し、「区民の意思を尊重する。ノーならだめだ」と地元の意向に従うとした。

 下地氏は講演で、嘉手納統合案を提言した米上院軍事委員会のレビン委員長と大型連休中に会談した際、(1)嘉手納統合案(2)キャンプ・シュワブ陸上案(3)安波案―の県内移設3案を説明したことを明らかにした。

 「普天間の問題は終わらせないといけない。そのまま残ることがあってはならない」と固定化を避けるために新たな解決法を模索する必要性を強調した。

 一方で「今すぐ県外・国外と言うのは日米同盟、アジアの状況から難しく、15年の使用期限をつけて移すべきだ」と3案提案の理由を述べた。

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